【暮らしに余白をつくる朝活 体験談Vol.1】「片付けられない」呪いが解けた魔法の10分

まりりんさんのお話を聞いていると、「片付け」や「書く」習慣は“気づきの花”を咲かせるための「水やり」のように思えます。毎朝の習慣が「彩り豊かな日常」につながることを教わったインタビューの時間は、心があったかくなる時間でした。

もともと「片付けができない」ということが呪いのようだったというまりりんさん。それが今では「片付けが楽しい!」と思えるようになっている——。どうやってそんな風に気持ちを変えることができたのでしょうか?

まりりんさん

「片付けられない自分」を変えたい——朝活との出会い

Q
朝活に参加したきっかけを教えてください。
A

「何かを学ぶならまたゆっこさんから学びたい」と思っていたときに、「魔法の質問」という質問力を高める講座の講師もされていると聞き、受講することにしました。そのときに朝活の存在も知ったのですが……すぐに参加しようという気持ちにはなれませんでした。

というのも、私はADHDと診断されていて、ADHDの人は片付けが苦手と言われています。私の場合は苦手を通り越して本当に自分では手がつけられないほどでした。どうしようもない状態になって、やむを得ず人に頼んで片付けてもらうことを繰り返していたんですよ。

そんな私が片付けを自分でやってみようと思えたきっかけの一つは「自分との対話」でした。ちょうど「魔法の質問」を学んだこともあり、友人が「自分にとって美しいと思う空間にできているか?」という問いに答えているのを聞いて、私もその質問を自分に投げかけてみたんです。

すると、出てきた答えは「できていないこと」ばかり。ネガティブな答えしか浮かばない質問自体に、少し違和感がありました。そこで、自分がワクワクできるような質問に変えてみたんです。最初に思いついたのは「どんな空間なら最高?」でした。

ハンドパンという楽器で音を奏でるのも毎日の楽しみの一つ

一方で家の中に目を向けると、特に好きでもない、心がときめかないモノに囲まれている状況で……自分がどうありたいかを深く考えるきっかけとなりました。そのときに私が思った最高の空間は、「好きなモノに囲まれて、うっとりしながらくつろげる空間」でした。

そのイメージを実現するために「片付けがしたいな」と少しずつ思えてきたんです。そもそも、人に頼むにもお金がかかるし……そういう現実的なこともあって、自分でやる方向に気持ちが傾いていきました。

そんなタイミングで普段あまりチェックしないSNSを見ると、朝活の参加者募集の投稿が目に飛び込んできたんですよね。朝の時間を大切にしたいとも思っていたので、「これは今の私に必要なことだ!」と運命を感じて申し込みました。

2025年4月1日朝活記念撮影の様子

たった10分で片付けが「呪い」から「楽しい!」に

Q
実際に朝活に参加してみて、自分で片付けられるようになりましたか?
A

「書く習慣」が心に与えてくれたもの

Q
すごく大きな変化ですね!他に何か変化は感じられましたか?
A

思考と感情を整理することで行動力を高めるジャーナリング(イメージ画像)

私は病気で体調を崩して何もできなくなってしまったとき、「今までやってきたこと」や「これからやろうと思っていたこと」に対してのもどかしい気持ちがありました。まるでその感情が心の棚を埋め尽くしているかのようで、息苦しさを感じていたんです。

そういうことを考えるのを一切やめたら、心の棚は空っぽにはなりましたが、どこかむなしさはあって……

そんな私にとってジャーナリングは、空っぽになった心の棚に「新たな発見」や「自分の本当の感情」といった大切なものを一つずつ置いていく作業のようで、心が満たされていく感覚を味わっている気がしています。

また、ゆっこさんが日常での気づきをシェアしてくださることも学びになっていて、毎朝の楽しみのひとつですね。

「完璧じゃなくていい」—— 小さな完了の積み重ねが自信に

Q
朝活を楽しんでいるのが伝わります。楽しめている秘訣は何だと思いますか?
A

10分で片付けられた引き出し ビフォー(左)アフター(右)

“心地よい空間”を目指し、朝活で自分と向き合う日々

Q
朝活を続けることでどんな自分になりたいですか?
A

まずは自分の誕生日までに「完了させる」を意識して、片付けだけではないことも含めて、いろんなモノゴトをきちんと終わらせて手放していく予定です。

おわりに

「部屋も心もぐちゃぐちゃ。どうにかしたいけど、どうしたらいいかわからない……」

もし、こんな悩みを抱えている方がいたら、心を見つめる時間を朝活で一緒に過ごしてみませんか?「今、この瞬間、仲間と同じ時間と行動を共有できているんだ」と思うだけでもやる気が湧いて、ひとりでは得られなかった「できることが増えていく喜び」を感じることができるかもしれません。

取材のあと、まりりんさんは「誕生日までに片付けを完了させる」という目標を見直し、「実感」や「感謝」といった“感”をテーマに日々を過ごしていると近況を教えてくれました。誕生日にはご近所の方を自宅に招いて、感謝を伝えるパーティーを開く予定だそうです。「人を家に呼べるなんて」と話すその言葉からは、ご自身の変化を楽しんでいる気持ちが伝わってきました。

悩んでいる方ほど、ぜひ一度体感してみていただきたいです。「片付けられない呪いが解ける魔法の10分」を。

この記事を書いた人

紗矢香

ライター