「人生100年時代だからこそ、60代以上の私と同じ世代の方は絶対にやった方がいいと思います!」と力強く、捨て活をオススメしてくださった栗原登茂子さん。(以下、登茂子さん)
登茂子さんが捨て活プロジェクトに参加されたタイミングは、人生の中で一つの節目に当たる時期だったそうです。そんな大切な時期に行った捨て活による影響は、捨て活を終えた後も、登茂子さんの日常の中でまだ続いています。
「あ、こんなところにも捨て活の影響があったんだ!」と、思わぬ発見があるとインタビューで語っておられました。
下河内優子さん(以下、ゆっこさん)の捨て活プロジェクトは、単純にモノを減らすだけがゴールではありません。
捨て活をすることでどんないいことがあるのか、「捨て活の先にあるもの」について登茂子さんへのインタビューからお届けします。
プロフィール
栗原登茂子(くりはら・ともこ)さん
アメブロ:https://ameblo.jp/kt-tutaeru-tutawaru
Facebook:https://www.facebook.com/tomoko.kurihara.186
押さない、揉まない、引っ張らない、さとう式リンパケアのセルフマスター。シニア世代の女性たちがこれからの人生を自分らしく生きることができるよう、体と心を整えるサポートをしている。
人生も後半戦。だからこそ絶対にやりたかった捨て活
理由は主に二つあります。一つは自分の子どもたちに「何がどこにあるのか」を楽に引き継げるよう、家の中にあるモノを減らしておきたかったからです。
私は実家のモノの整理がてら、母からモノの所在を引き継いでいたことにより、助かったことがありました。母が倒れたとき、保険証の在りかがすぐにわかったんですよ。だから私も、子どもたちが後々困らないようにしておきたいと思っていました。
もう一つは、これから人生の後半戦に突入していく自分のためでもありました。やりたいと思うことをやっていくために、家の中をスッキリさせて自分を良い状態にしておきたかったからです。
捨て活前は雑誌で素敵なお家を見て「こんなところに住めたらいいな」と思いつつ、毎日「ザラザラした気持ち」を抱えて過ごしていました。例えば、外からは見えない棚の中がモノで溢れていることを気にしつつ、そのまま過ごしていて…「スッキリさせられない、ちょっと残念な自分」をずっと引きずっていたんです。
自分がやりたいことにエネルギーを注げる環境に家を整えるためには、一人だと難しいのではないかと考えていました。一人でやるとダラダラやってしまって、やった結果の満足度が上がらない気がしたんです。
自分の人生後半戦のためにも、今年は絶対に捨て活をやろうと決めていたので、しっかりやりたかった。だから、プロジェクトに参加することにしました。
空きスペースが増えるたびに磨かれた「判断力」
「捨てる」に特化しているプロジェクトだったので、うまくいったと今では思っています。プロジェクト参加前は「片づける」「収納する」「レイアウトする」が頭の中でごちゃごちゃになっていたんですよ。全てを同時進行させようとしていました。捨てることにまずは集中する環境を手にすることで、部屋がどんどん理想に近づいていきました。
私は自宅でも講座をやっていましたが、今まではクライアントさんを呼べるよう講座前に家を整えるのが大変だったんです。それが、今では20〜30分で片づけられるようになりました!家に人を呼ぶことに対するハードルが低くなりましたよ。
あと、モノが減って空間ができたことは大きいです。父が亡くなったときに仏壇を置けるスペースができていました。また、父の通夜や告別式のときに上の子と下の子の家族を自宅に泊めることもできましたね。
突然の来客など、緊急時に対応ができると「捨て活の威力がこんなところにもあるのか!」と発見があります。その他だと、物事の判断が早くなりました。
そうですね。目の前に来た話についても「これはやりたいのか?やりたくないのか?」と、選択していくわけじゃないですか。捨て活で物事を判断する力が鍛えられたと思います。
捨て活を始めた頃は「あの時着ていた洋服だなぁ」「◯◯円で買った服だった」など、「思い出」と「もったいない」にすごく引っ張られていたんですけどね。
でも、ちょうど捨て活の期間中に、親友や父、娘たちのお姑さんが立て続けに亡くなり、自分の人生に限りがあることを突きつけられる出来事が重なったんです。
大切な方とのお別れが「人生には限りがあるからこそ、過去やお金にこだわっていられない!」と気持ちを切り替えるきっかけとなり、「何を大切にしたいのか?」に判断基準がシフトしていきました。
もちろん、いつもはっきりと100点満点で決断できているわけではありません。捨てるのを保留にしているときもありますよ。人間だから感情がありますよね。それはそれで「今は決断ができない自分なんだな」と受けとめています。
迷いながらも「じゃあ、あなたはどうしたい?」と自分に問いかける時間になっていると思えば、半歩でも進んでいるのではないでしょうか。
ゆっこさんの捨て活プロジェクトの“ココが好き!”
夏の暑い時期にやっていたこともあり、体力的にキツかったですね。でもそこでめげず、「じゃあ、限られた時間で何をやるのか?」と考えることができました。そう考えられたのは、プロジェクトとしてやっていたことが大きいと思います。「◯◯さんも頑張っているよな」と他の参加者を思いながら取り組めました。
くじけそうになっても、あんな大変な思いはしたくないという気持ちが後々の「モノを増やさない努力」につながっています。捨て活後も、何かを買えば何かを捨てる習慣を身につけられているのは、捨てることに集中できた、ゆっこさんの捨て活プロジェクトだからこそです。
ゆっこさんは参加者のタイプに合わせて捨て活のアドバイスをしてくださるんです。きっちり計画的にやるのが好きな人もいれば、ざっくり大枠だけ決めて取り掛かりたい人もいますよね。
やり方に正解はありませんし、参加者それぞれ捨て活をやる目的や、家の状態も異なります。だから本人が自分の意志で動かないと捨て活は進みませんが、グループコンサルでのゆっこさんの問いかけは、参加者それぞれが気づきを得ることができます。
たとえば、捨てられないモノがあればなぜ捨てられないのか、一人では気づけないところを深堀する手助けをしてもらえますよ。深掘りしていくと、捨てられない裏にある執着心や罪悪感が見えてくることもあります。
また、質問している人だけでなく、聞いている人にとっても気づきがあるのがグループコンサルならではですね。
ゆっこさんの捨て活プロジェクトが捨て活だけで終わらないのは、単に部屋のモノを減らすことだけでなく、マインドの面からのアプローチがあるからです。ここが、ゆっこさんの捨て活プロジェクトの味が出る部分だと私は思いました。
捨て活の仲間と一緒にやることで自分の得意分野に気づくことができました。捨て活プロジェクトでは先ほどお話した通り、タイプ別にアドバイスしてもらうために自分のタイプをまずチェックします。きっちりやりたい「きっちりさん」なのか、ざっくりやりたい「ざっくりさん」なのか、チェック項目で確認すると私は「きっちりさん」でした。
実は自分ではきっちりしていると思っていなかったのですが、得意分野に気づけたらそれをどう活かせるかを考えることができるので、自分の新たな一面を知れてよかったです。
少人数制だから仲間との結束力が高まり、励まし合いながらやっていると自己肯定感も上がって得意分野に自信を持てるようになれましたよ。
あと、意外と負けず嫌いなところもあるとわかりました(笑)。毎日捨て活プロジェクトのFacebookグループで「その日何を捨てたのか」を投稿するので、仲間から刺激を受けていましたね。
モノを減らして部屋を片づけるだけであれば、業者に頼むなど他にもやり方はたくさんあると思います。
ゆっこさんの捨て活プロジェクトでは、仲間と一緒に頑張ることでいろんな自分に気づくことができます。その気づきが財産になると思いますよ。
私自身、捨て活は「自分の人生を“自分で決めたように”生きていく」きっかけとなりました。人生後半戦だからこそ、宝を得た気持ちです。
おわりに
捨て活で判断力が身につくと話してくださった登茂子さんですが、モノを手放していくと判断する以前に必要なモノ・コトが自然と入ってくる感覚があったそうです。
捨て活をすることで部屋も心も余分なモノを削ぎ落として必要なものだけが残り、自分が自覚していないところでもきちんと望んでいるものへのアンテナがはれるようになるからだと思いました。
捨て活の先にあるのは「大切にしたい自分」との出会いや「歩みたい人生」の発見があることを登茂子さんのお話から感じます。
もし、この記事を読んで「捨て活の先にある世界を私も見てみたい!」と思っていただけたなら、人生の「新しい節目」をゆっこさんの捨て活プロジェクトで迎えませんか?
ぜひ、一緒に「手放せば、手に入る」を体感しましょう!
最後に捨て活プロジェクトを主宰するゆっこさんからのメッセージをお届けします。
私がなぜ捨て活を伝えているのか。それは、人生を終える瞬間に「あー!あれ捨てときゃ良かった…」「あの時やっときゃ良かった…」と後悔を残して旅立ってほしくないから。そして、何よりも生きている間の毎日を身も心も軽やかに、目一杯楽しんでほしいから。
捨て活は取捨選択の連続なので、思考力と体力のいる行為。老後なんて言ってたら思考力も落ちるし、体力も無くなって、やろうと思った時にはもうできない、なんてことになってしまいます。今この瞬間が人生で一番若いのは間違いないので、残りの人生を軽やかに自由に生きていくためにも、どうせやるなら1日でも早いことをお勧めします。
捨て活が終わったあと、人生は変わります。もし今停滞を感じているのならば、今日からすぐにでも始めてみませんか?まずは明らかなゴミ一つからで良いのでね。と言われても動けないあなたは、みんなで刺激し合える環境に飛び込んできてください!
〜ゆっこより〜
ライター : 紗矢香