【捨て活プロジェクト体験談 vol.1 】手放せば、必ず変わる。人生、本気の再スタートは「捨て活」から始めよう

「人生を変える〜」というタイトルの本やセミナーに惹かれて、手を伸ばしてみたものの、気づいたらいつもの日常生活を送っていた…。今の自分が嫌で、どうにか自分を変えたいと思っているけど、どうすればいいのかわからない…。

もし今、そんな風に悩んでいる方がいるなら、聞いていただきたい話があります。人生を変えると決めて行動し、実際に人生の再スタートを切った、てこぱんちゃん(吉村徹子さん)のお話です。

てこぱんちゃんの人生を変えたのは「モノを捨てること」でした。もしかすると、「捨てるだけで人生が変わるの?それだけ?」と思われた方もいるかもしれません。でも、捨てることはとても奥深いことなんです。

捨てられない理由をひもとけば、こころにある何かを手放すきっかけとなります。それは執着かもしれませんし、罪悪感かもしれません。いずれにしても、もう必要がないものです。

下河内優子さん(以下、ゆっこさん)が主宰する捨て活プロジェクトは、モノを捨てることで家とこころが変わっていくのを体感できるプロジェクト。「モノと向き合うことを通して自分と向き合えば、想像以上に人生を変えていける」とゆっこさんはプロジェクトを通して伝えています。

「捨てるだけでしょ?」とまだ半信半疑な方も、一度、てこぱんちゃんの変化を見ていただきたいです。きっと何かを変えるヒントがたくさん詰まっていると思います。

プロフィール

吉村徹子(よしむら・てつこ)さん(てこぱんちゃん)
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米粉パンの講師。野菜と米粉でパンを作るオンライン講座を主宰。長女の食物アレルギーとアトピー症状をきっかけに米粉パンと出会う。肌トラブルで悩む方が共に学び、我が子や家族、自分の健康の基盤を作るプロジェクトを2023年8月より開始。

こころのザワザワと向き合うために「やる!」と決めた

Q
「捨て活で人生が変わった」とおっしゃっていましたが、まずは捨て活プロジェクトに参加したきっかけについて詳しくお聞きしたいです。
A

参加したタイミングは、ちょうど二人目(長女)が生まれたあとでした。子どものモノが増えるということもあり、モノを入れるスペースを作りたくて必要に迫られていたというのがあります。

あと、私はパン講師をやっているのですが、米粉を使ってパンを作る新しい講座について構想を固めていた時期でした。レッスンやその準備などで家が荒れるのを繰り返していたんです。やりたいことをすごくがんばっているはずなのに、部屋が片づいていない中でやっていると後めたさがありました。

私、ずっと「片づけられないコンプレックス」があったんですよ。でも、子どもにはそうなって欲しくないですし、ちらかった部屋で子育てするのは嫌だなとも思っていたんです。4年前に一人目(長男)が生まれたタイミングで、ゆっこさんとは別の方の片づけの講座に参加していたこともありました。

その講座で「整理整頓よりも、いらないモノを捨てる『断捨離』がまず一番にやることです」と講師の方から言われたのは、私にとって衝撃でした。私はこの講座ではじめて本格的な捨て活をすることになりました。

4年前の捨て活では、テレビなどの大型家具をほぼ捨てましたね。一部屋を大型家具でウォークインクローゼット化していたくらい、たくさんあったんですよ(笑)。どれも要ると思って捨てられずにいたモノばかり。

「これは使いたいもの?」と講師の方から質問いただきながら必要なモノなのかを判断し、なんとか捨てることができました。棚、キャビネット、引き出しなど、クローゼットに入りきらなくて外に置いていたモノもほとんど捨てました。そうすると、床面積が広くなって講師の方が言われた通り、片づけが楽になっていったんです。

Q
4年前にも捨て活をやっていたのに、どうしてもう一度捨て活をやろうと思ったのですか?
A

大型家具を手放したので部屋にスペースはできましたが、まだ使えていない場所が部屋の中にあって、ザワザワした気持ちが残っていたんです。たとえば、机の上に書類が重なっていたり、服も「これ着たいな」と思えない服がクローゼットの中にたくさんあったり。

私はゆっこさんの片づけクラブにも入っていて、そこで毎日リビングや家族との共有スペースをなんとか整えていました。ですが、定位置を定めていないモノがカウンターや棚にあふれ、モノを収納しきれていない状態だったので、私はまだ「片づけられない私」だったんです。

ゆっこさんが捨て活プロジェクトを立ち上げると聞いて、ゆっこさんの伴走でこころのザワザワと向き合うときだと思いました。

Q
ちなみに、ゆっこさんの捨て活は有料ですが、モノを捨てるためにお金を支払うって、人によっては「なんで?」と思う方もいるかもしれません。てこぱんちゃんは正直なところ、どうでしたか?
A

4年前に別の方のもとでやった捨て活も有料でしたが、そのときはやると決断をするのに時間がかかりました。言い訳をいっぱい並べていましたね。でも有料で学ぶことの価値がわかっていたので、やった方がいいとは思っていました。「有料だからこそ、ちゃんとやるぞ!」と意欲が湧いてくるじゃないですか。無料だと、やらなくても実害がないですし。

スペースを空けることで、片づけが楽になったことを最初の捨て活で体感できてよかったと思っています。そういった有料で何かを得る経験があったからこそ、今回のゆっこさんの捨て活は決断するのが早かったです。

「今、選ばなければこの先ずっと片づけに追われる人生になる。今まで通りモノであふて『片づけられない私』か、モノを減らして『片づけられる私』になるのか、どっちを選ぶ?」と自分にそう問いかけました。答えは「『片づけられる私』になって、絶対に価格以上の価値を得よう!」だったので、すぐに決断できました。

「どれを捨てるか?」ではなく「大事なものはどれ?」部屋も価値観も変えた捨て活

Q
実際に捨て活プロジェクトに取り組んでみたら、部屋はどう変わっていきましたか?
A

ゆっこさんの捨て活プロジェクトに参加したのは、ちょうど引っ越しするタイミングで、今思うと最高のタイミングでした。

新しい家はマンションで、そのマンションの中でも一番せまい部屋です。夫と話をしてクローゼットを一つ潰して部屋を広くしています。私は「クローゼットをなくしたら、モノを隠せない!」と思っていたのですが(笑)。

でも、クローゼットをなくすことで「収納スペースが少なくなるから、そこに住むためにいかにモノを減らすか?」という考え方になったので、捨て活が進みました。

<ビフォー&アフター(引っ越し前と引っ越し後)>

①服がスッキリ収納できるようになった!

捨て活の前は、ソファーやイスの上などに服が置きっ放しになっていたり、ハンガーにかけた服が部屋のあちらこちらにある感じでした。服が多くて、洗濯物を片づける場所もなかったからだと思います。捨て活プロジェクト中に教えてもらった骨格診断やカラー診断で自分に似合わない服がわかったので、3分の1まで減らせました。

今はお気に入りで自分に合う服だけが残っています。義母からもらったスカートは、寝るときも外に出るときにも着ていける服で、常に自分の好きなファッションを楽しんでいます!

新しい家での服の収納は、ボックスを積み上げてタワー型にしています。夫、私、息子、娘と場所を決めていて、みんな服を着るときはそこから取るようになりました。

②片づけや家事が楽にできる!

捨てることで片づけもうまくいき始めました。モノが入らないことがなくなり、「ここにもあそこにも収納できる!」と収納場所を選べています。出したモノはすぐに定位置に戻せるので、掃除もちょっとした時間にできます。

苦手な家事はモノを減らすことで本当に楽になります。たとえば、私はお風呂掃除が苦手だったので、新しい家では鏡や棚やフックをお風呂場からなくしました。これで掃除の負担が減りましたよ。

③モノは減り、楽しみが増えた

片づけが早く終えられるので、好きなことができる時間が増えました。捨て活前は、私が家を片づけている間に夫と子どもたちだけで出かけてもらっていましたが、今では家族みんなで外に遊びに行けます。

新しい家はベランダに植物やハンモックを置いたり、子どもと水遊びができるスペースがあったりするので、家の中でも遊びを楽しんでいます。

新しい家では人が急に来ることになっても、すぐに片づけて上がってもらえます。人が家に上がってからでも、お話しながら少し片づければ整う部屋になっているんです。捨て活前だったら、2日前くらいに来ると言ってもらっても間に合うかどうかの状態だったんですけどね(笑)。

Q
すごい変化ですね!!ご家族もびっくりされていたのではないですか?
A

息子に「ママが変わったところは何?」と聞くと、「ママが片づけしなかったのが、できるようになった」と言ってくれたので大成功だと思っています!

夫は捨てられない私とは正反対で、もともと捨てられる人。捨て活前は、夫がゴミ袋にモノを入れようとするのを、私が「ちょっと待って!」と止めていたんです。その姿を見ていた息子も私のマネをして、パパがゴミ袋に入れたものを取り出すこともありました。だから、私の決意一つで部屋のモノを少なくすることができたんだと思います。

遠隔に住んでいる妹と両親にも「新しい家はこんな風になったよ」と写真を送ったり、

両親が家にきたときは実際に部屋を見てもらったりしました。「モノが少ないのはいいね」と言ってもらえています。

家族に捨て活をオススメしていると、実家でも少しずつモノを減らすようになってきました。捨て活のすごさを知っている私はちょっと熱くなりすぎていたところもあって、最初は母が引いている部分もありましたが(笑)。今では母も、私が何も言わなくてもやるようになりました。

実家は両親二人で住んでいます。部屋が余っていて収納スペースも多いのでモノがあふれていても今は問題ありませんが、老後になってから処分するのは大変です。「お母さんたちがやれなくなったら誰がやる?」という話を最近、妹ともするようになりました。

Q
家族にも「捨て活の連鎖」が起こっているのですね。捨て活前の”こころのザワザワ”はきっと、もう吹っ飛んでいますよね!こころの変化もありましたか?
A

捨て活で空間にも気持ちにも余裕ができて、考え方が柔軟になったと思います。昔は「たくさんのモノを所有できれば、こころが満たされる」と、どこかで思っていたのかもしれません。でも、それは勘違いであったことに気がつきました。

「モノが少なくても、必要なモノを使い込むこと」が大切なんだと今では思います。ゆっこさんが「10万円のモノを10回使ったら1回1万円になるよね。10万円のモノを1回しか使わないないより、10回以上使えば10万円以上の価値になるよね」というような話をされたことがあります。それを聞いたら10万円だからと恐れず、毎日使った方がいいなと思えたんです。

高価なモノは使うのに気が引けて、しまいっぱなしになりがちでした。でも、結局捨てられなくて…。今まで手放せなかったのは、「高価だから」ではなく「使っていなかったから」だと思います。

100回くらい使ってボロボロになれば、「今まで楽しませてくれてありがとう」の気持ちで手放せられる気がします。モノが少なくなることで、大事に使うようになり、感謝の気持ちが生まれました。

あと、捨て活で収納の考え方が変わりました。捨て活する前だと、収納ボックスは大きいものがいいと思っていて、迷わず「大」「L」「ワイド」のサイズを選んでいました。今は「小」「S」「スリム」でじゅうぶんだと思えます。

たくさん収納していると、モノを取り出すのに時間がかかりますが、モノが少ないとすぐ取り出せるので楽です。これからもこの状態をキープしたいです!

「捨てる」「片づける」はもっと軽やかでいいはず

Q
捨て活はお部屋とこころに大きな変化を起こすのですね…!てこぱんちゃんが捨て活プロジェクトにどんな風に取り組んでおられたのか、とても興味があります!
A

まず、家の中で向き合いたい場所、捨てたいモノをふせんに書きました。そのふせんを、捨て活期間2ヶ月のカレンダーに貼って、スケジュールを大まかに組むんです。でも、その日の気分によって変更することもあって、モヤモヤしたらまずそこから手をつけます。

同じ場所でも繰り返し何回も見ることが大事です。そのときは捨てなくていいと思っていたモノでも、もう1回見てみると「捨てよう」と思えることはよくありました。

捨て活がうまくいくポイントは、1回目の捨て活のときもやっていましたが、とにかく「捨てること」に集中することです。衣類のクリアボックスの中のごちゃつきやファイルボックスのテプラシール貼りなど、整理整頓や片づけは後回しにしていました。

あと、捨て活プロジェクトではゆっこさんのグループコーチング(以下、グルコン)があります。ゆっこさんと話をしていると「残そうと思っていたけど、これも捨てるモノだな」と気づかされました。また、他の方がゆっこさんに相談されているのを聞いていると「私はそこ見てなかったー!」と新しい発見もあって、私はグルコンが大好きでした。

グルコンの動画は、当日参加できない方も見ることができます。私はそれを移動中の車の中でラジオのように聞いていました。移動中に聞いていると余計な買い物をせず、まっすぐ家に帰れましたね(笑)。

捨て活メンバー専用のFacebookグループでは、今日は何をどれだけ捨てたかや、そこからの気づきを投稿します。同じ捨て活プロジェクトのメンバーの方が、私の投稿を見てほめてくださることもありました。すごくうれしかったです!

自分一人だとしっかりモノとこころに向き合えず、見過ごしていたと思います。他の人の目が入ることで捨て活が加速しました。

Q
もうじゅうぶん捨てておられると思いますが、個人的にも捨て活は続けていきたいですか?
A

ゆっこさんが「片づけは一生続く」と言っておられましたが、本当にそうで、自分もアップデートしているので必要なモノはその時々で変わると思います。1期目の捨て活プロジェクトの期間で「迷わず残す」としたモノでも、2期目になると「迷わず捨てる」に変わったモノもありました。

私はそのときの“旬”のモノを使いたいので、捨て活は日常の中で個人的にも続けていくつもりです。「捨てる」や「片づける」は重い腰を上げてやるものではなく、歯みがきするように毎日の習慣にしていきたいですね。

すでに捨て活や片づけは、生活の一部になっています。制限時間をつくって「あと3分〜」と言いながら、好きな音楽をかけて子どもと一緒に楽しく片づけています!

Q
たくさんお話を聞かせて頂き、ありがとうございました!捨て活の威力を感じました。最後にこれからゆっこさんの捨て活プロジェクトを始められる方へメッセージをお願いします。
A

モノを捨てることで住空間が整うと、とても気持ちがいいです。この気持ちよさをぜひ味わっていただきたいです。何年か前の私のようにモノが捨てられなくて悩んでいた方も、捨て活プロジェクトに参加することで「スッキリした!整った!」という気持ちが手に入ると想像すると、ワクワクしてきます。

モノは動かないので自分が行動しないと変わりませんが、数ヶ月間やると決めたら「捨てなくちゃ」「片づけなくちゃ」と悩む自分を手放せます。そして、これからの人生をより豊かに軽やかに生きることができると思います。一度きりの人生、迷っているヒマはないですよ。迷ったら捨てましょう!

おわりに

モノがあふれているときは、こころがザワザワしていたと言っていたてこぱんちゃん。捨て活をやりだしてから、やりたいことにどんどんチャレンジして、ますます活動の幅が広がっています。

「何が必要か?」をわかっていることは強みで、人生を切り開く力です。捨て活は自分の人生にとって必要なことを知る練習につながります。てこぱんちゃんの変化から「モノと向き合い、取捨選択をして居心地のいい空間をつくるプロセスは、自分の人生を自分でつくるプロセスと同じ」と教えられました。

何かこころが落ち着かない、変化を起こしたいけど何から手をつけていいかわからないという方は、捨て活を始めてみませんか?一見、何の関係のない悩みもモノを手放すことでこころが軽くなり、解決の糸口を見つけられるかもしれません。

最後に捨て活プロジェクトを主宰するゆっこさんからのメッセージをお届けします。

私がなぜ捨て活を伝えているのか。それは「捨て活することで思いっきり遊べるから。やりたいことに時間をたくさん使うことができるから」なんです。部屋が散らかっていると、こころのどこかで罪悪感を抱くことがあると思います。

「部屋が片づけられないダメな自分」を常にこころに持ち続けてがんばっても、うそをついている感覚になるんです。やりたいことをやっていたとしても、自分に自信が持てなかったり「これで本当にいいのか」と迷いが生じたり、自分を責めてしまうことはありませんか?そんな状況を取っ払うには、住空間を整えることが大切です。

捨て活が終わったあと、人生は変わります。今悩んでいる方にこそ、それを体験して欲しいです。本当に必要なもの・コトに気づくのはひとりだと難しいこともあるので、ぜひ、一緒に一歩を踏み出しましょう!

〜ゆっこより〜

ライター : 紗矢香

この記事を書いた人

紗矢香

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